読み聞かせ動画と絵本紹介『だいくとおにろく』~いかつくもユーモラスな鬼に思わず同情してしまう~

こんにちは。tarumiです。

 

 

 

毎年家の近くの保育園から

子ども達の叫び声が聞こえるこの時期。

 

そう、節分です(笑)

 

子どもの頃に避けては通れなかった

年に一度の鬼との戦い(重)。

 

そんな怖い鬼が出て来るのに

子どもにウケの良かった絵本が、

 

今回ご紹介する

 

『だいくとおにろく』

 

です。

 

川にかける橋をめぐり、

大工と鬼が知恵くらべをするお話。

 

ユーモラスな中にも緊迫感のあるやり取りが

キラッと光る一冊です。

※さいごに読み聞かせ動画もありますので
ぜひご覧ください♪

 

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自己紹介 tarumi

 

『だいくとおにろく』

 

 

 

作品情報(対象年齢、作者、イラスト、発行など)

 

再話:松井 直

絵 :赤羽 末吉

出版社:福音館書店

発行日:1967年2月

対象年齢:(読み聞かせなら)4歳~

(自分で読むなら)小学校低学年~

 

 

あらすじ

 

 

昔あるところに、

とても流れの速い大きな川がありました。

 

どんな橋を架けても流されてしまうので、

困り果てた村人は腕のいい大工に頼みました。

 

大工は作れるかどうか悩んでいると、

川から大きな鬼が現れて、

 

「橋をかけてやるから、

お前の目玉をよこせ」

 

と言います。

 

目玉を取られては大変!

 

大工と鬼の知恵比べが始まります。

 

 

みどころと魅力

 

 

川に橋を架ける代償に、

目玉をよこせという鬼。

 

自分の名前を言い当てたら許してやるという

条件を出し、謎の森の声に助けられた

大工に名前を見事言い当てられ、

鬼は目玉をもらい損ねるというこのお話。

 

 

シンプルだけれど、

小気味よい話の組み立てと、

会話のテンポの良さに加え、

赤羽末吉さんの絵によって

物語にさらに深みが増しています。

 

 

 

日本画と水墨画のページが

交互になっている画面構成も味わい深く、

迫力ある絵に惹きつけられます。

 

 

そして民話の語り口を活かした文章は、

物語の世界にぐいぐい引き込んでくれます。

 

【ぶっくり鬼があらわれた】

 

【ぽかっと消えてなくなった】

 

などなど、妙にユルい形容が

想像を膨らませる手伝いをしてくれます。

 

 

 

さらに登場人物も魅力的。

 

大工は、自分が頼まれた仕事なのに、

代わりに橋をかけてやろうと鬼に言われて

「おれはどうでもよい」

と飄々と答えたり、

のんびりしているというか、適当というか。

ここでも脱力系のユルさが笑いを誘います。

 

 

目玉を取られるのを嫌がる大工に、

では俺の名前を当てれば許してやる、と

レベルを下げた代替案をだしてくれる鬼。

 

大工が自分の出した問いかけに答えられるか

ワクワクしている様がまるで子どものよう。

体も大きくて一見強面だけど、

表情が豊かで愛嬌たっぷりで

何だか憎めない。

 

この物語が子どもにも長く愛される

所以でしょうか。

 

 

松井直×赤羽末吉コンビといえば、

【ももたろう】なども有名です。

 

お話の中にチラッと出てくる猿や犬を

お子さんと一緒に探してみるのも楽しいです。

 

 

感想:子育てを振り返って思うこと

 

 

 

保育園に鬼がやって来て大暴れし、

みんなで豆をぶつけてやっつける。

 

というのが、子どもたちが通っていた保育園の、

節分の恒例行事。

 

先生達の迫真の鬼っぷりのおかげで、

うちの子は2人共もれなく鬼嫌いでした(笑)

 

読み聞かせにこの絵本をチョイスした時も、

鬼の出てくる絵本に、2人は苦い顔。

 

始めはギュッと目をつぶっていたのに、

気が付けば本の近くに寄って来て、

真剣な面持ちで聞き入っています。

 

いきいきと描かれる大工や鬼の表情と、

緊迫感のある中にもユーモラスなやり取り。

 

鬼と大工の駆け引きにワクワクし、

まるでその場にいるかのような臨場感に、

いつの間にかどっぷり浸っているようです。

 

 

読み終わった後の子どもの反応は、

 

「この鬼さん、怖くないね」

 

という意外なものでした。

 

目玉よこせとか、

言っている内容は怖いくせに、

ちゃんと約束を守って橋を作る律儀さに

好感が持てたようで。

 

 

〈鬼=怖い〉とは限らない。

見た目だけで判断してはいけない。

ということを、学ぶきっかけになったようです。

 

子どもの視点って、本当に面白いです。

 

でも、節分に園に来る鬼は、

やっぱり最強に怖いことに

変わりはなかったようですが(笑)

 

 

おわりに

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

子どもが言うように、鬼の無邪気さが

親しみが持てるとか。

 

鬼という圧倒的に大きく強い者に

知恵を絞って対峙した大工の賢さとか。

 

いろいろな解釈や楽しみ方ができ、

大人もじっくり楽しめる絵本です。

 

 

鬼の表情もいたずらっぽく愛嬌もあるので、

鬼を怖がっているお子さんの

“鬼デビュー”本には向いているかも。

 

外国の民話の再話とも言われている本作。

 

イギリスの『トム・ティム・トット』、

ドイツの『ルンペルシュツルツヘン』と、

読み比べてみるのも楽しいですね。

 

 

目玉の代わりに名前を言い当てろと言った鬼。

 

鬼はなぜ目玉を欲しがったのか?

 

森の奥の声は誰のものなのか?

 

 

ユルさの中に、

昔話の独特の“怖さ”がしっかりあって、

物語を引き締めているところもまた

長い間この絵本が愛されている所以だと思います。

 

日本の昔話の良さに触れるきっかけになってくれると

いいなと思います。

 

読み聞かせ動画

 

大草原の小さなアトリエ 優(ゆう)さん

自己紹介 大草原の小さなアトリエ 優(ゆう)~読み聞かせ動画制作~ 

による 読み聞かせ動画 もオススメです。

まるで紙芝居のような

どこか懐かしくあたたかみのある雰囲気に

こどもだけでなく大人も思わず引き込まれてしまいます*^^*