【絵本の紹介】『すってんてんぐ』~ユーモラスにも前向きに挑戦する姿が清々しい~

こんにちは。tarumiです。

 

子育てがひと段落し卒母した今、

人生の次のステージへ上るために

何をしたらいいのだろうと、

軽く頭を悩ませる日々です。

 

今回は、そんな私に

たくさんのヒントをくれた絵本、

 

『すってんてんぐ』

 

をご紹介します。

 

生きていく為に人里に降りたてんぐどん。

 

いろいろ仕事をしてみるけれど、

どれも微妙に失敗ばかり。

 

でも、いつでも全力で向き合う姿に

清々しく明るい気持ちにさせてもらえます。

 

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自己紹介 tarumi

 

 

 

『すってんてんぐ』

 

作品情報(対象年齢、作者、イラスト、発行など)

作・絵 :木曽 秀夫

出版年月:1984年1月

出版社 :サンリード

対象年齢:読み聞かせなら2~5歳

自分で読むなら6歳~

 

 

 

あらすじ

 

ずっとむかし、山にてんぐが住んでいました。

 

てんぐどんはありがたい神様として

あがめられ、

毎日お供え物やごちそうもいっぱいで、

てんぐどんの顔はつやつや真っ赤っか。

 

しかし何年か経つと、

となりの山にお宮が建ち、

てんぐどんは忘れられてしまいました。

 

お供え物もなくなって、

お腹がすいてしまったてんぐどんは、

だんだん元気もなくなり、青い顔に。

 

 

 

またごちそうを食べるために、

人間の世界に働きに出ることにしました。

 

さて、てんぐどんはちゃんとお仕事を

見つけることができるのでしょうか?

 

 

みどころと魅力

 

〈天狗〉というと強面なイメージですが、

このお話のてんぐどんは、

動きも表情も飄々としていてコミカル。

とても親しみが持てます。

 

リズミカルな語り口も面白く、

日本風のあたたかみのある絵も魅力的。

 

細かく描かれた城下町の様子や、

てんぐどんが就くいろいろな仕事から

昔の人々の暮らしぶりが垣間見える所も

興味深いです。

 

この物語のてんぐどんは、

天災や病から村人たちを守り、

お願いも聞いてあげていたのに、

となり山にお宮が建ったら

人々は新しい神様が良くなってしまいます。

 

てんぐどんはみんなに忘れられても、

勝手な人間に恨み言も言わず、

祟りも起こさず、さながら、

 

「リストラされちゃったなー。

じゃあ仕事探すかー」

 

くらいのあっけらかんとした感じで

自分にできることは何かと動き出します。

 

 

今の生活を捨てて新たな場所に飛び込むのは

ちょっとした勇気のいること。

 

私も子育てがひと段落し、

何度目かの人生の分岐点に立ち、

考えるお年頃になりました。

 

そんな時に出会ったてんぐどん。

 

こんな私とは真逆の潔さと

フットワークの軽さには驚かされました。

 

全てを人や周りのせいにはせず、

自分で背負いこむ強さと前向きさには

学ぶところが多々あります。

 

左官や畳屋などなど。

どんな仕事も持ち前の器用さで

難なくこなすものの、

自慢の長い鼻が邪魔をして

どれもうまくいきません。

 

頑張っているてんぐどんが大真面目なだけに、

失敗している絵の連続がおちゃめで

吹きだしてしまいます。

どれもいちいち残念すぎて(笑)

 

 

何度失敗してもめげずに、

とりあえず片っ端からチャレンジしてみる

ハートの強さとバイタリティは

見習うべきところがたくさんあります。

 

自分の長所を活かす為には何をすべきか。

〈自分を見つめる力〉を養うことの

大切さが身に沁みます。

 

 

そしてこの物語はオチが秀逸!

 

走ることが得意なことに気づいたてんぐどんは、

手紙を運ぶ飛脚になります。

 

やっと天職をみつけることができ、

お腹がすいて真っ青だったてんぐどんは

今や元気ハツラツ、元通り真っ赤っか。

 

今みんなが手紙を届けるために投函する

ポストの色は、

飛脚のてんぐどんの顔色と同じでしょ?

っていう、

思わず「なるほど、そうきたか!」と

唸ってしまうオチが秀逸で、お見事です!

 

清々しいほど前向きなてんぐどんに

元気をもらえる素敵なお話です。

 

 

 

おわりに

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

人生で何度かぶつかる分岐点に立った時、

これから先、どう生きていこうかと

足が止まってしまうこともあります。

 

でも、誰しもみんな得意なものや

良い所があって

それを活かせる場所は必ずあります。

 

立ち止まらず動き続けることで、

見えてくるものもあると思います。

 

歩みを止めずにチャレンジしていれば、

自分に秘められた新たな才能に出会えることもあるんだよ、ということを、

絵本という形でさりげなく子ども達にも

教えてくれているようです。

 

そして、いいかんじに力の抜けた

てんぐどんのひたすら真っ直ぐな前向きさに、

大人も元気がもらえ、励ましてもらえる

そんな爽快さを味わっていただけたら

嬉しいです。